日本の住宅づくりで古くから使われている工法から新しい工法まで、その耐震性やメリット・デメリットをまとめてみました。
家づくりにおいて、古くから日本に伝わる建築方法。柱・梁・斜め材で構成する木造軸組み工法は、現代の住まいに合わせた形で進化しています。古くから伝わる工法なので建築会社を選ばず、線でつくる特徴から間取りの設計やリフォームなどの自由度が高いです。
欧米から伝わった工法。決まったサイズの角材を使い、床・壁・天井とすき間なく固く結合させた6面体構造のつくりが特徴です。耐震性や断熱性、省エネ性など性能面では優れているのですが、設計面では制限があり、間取りの自由度は低いです。
2×4工法・2×6工法と同じく、「面」でつくる木造枠組壁工法。ただ、そのパネルは工場で製造され、釘ではなく接着剤を使うなどの違いがあります。また、取り扱い業者が少ないことからも、アフターは建てた業者に依頼する必要があります。
鉄骨のフレームや木材のパネルで構成されたユニットを組み立ててつくるユニット系プレハブ工法。開発・営業・設計・生産・施工・アフターサービスまで一貫した生産供給体制で提供されています。注文住宅には向かず、標準化・規格化された住宅で取り入れられている工法です。
木造枠組壁工法のように柱や梁、筋交いで構成されていますが、木材の代わりに鉄骨を使用しています。鉄骨は厚さ6mm未満のもので、工場で部材をほぼ完成させて建てるプレハブ工法が採用されています。
6mm以上の鋼材を使い、柱と梁でつくるラーメン構造でつくられることが多い重量鉄骨工法は、超高層マンションやビルなどではお馴染みの工法です。頑丈で耐震性も高いのですが、重さがあるので地盤や基礎をしっかりとつくる必要があります。
鉄筋とコンクリートの2つの素材で耐震性、耐火性、耐久性、遮音性など優れた性能を兼ね備え、デザイン性と設計の自由度もある工法。木造住宅に比べて建築費が高額になりがちですが、理想の間取りを実現するには適切です。
ウッドピタ工法は木造住宅・木造施設用の工法で、「生活者に負担をかけない耐震補強」をコンセプトとした新しい耐震補強工法です。建物の外部からの作業のみで、木造住宅の柱・梁・土台部分といった箇所の耐震性補強をできることが強みになります。
日本の在来工法を基に、様々な工法が生み出されています。企業の研究・開発で生まれた独自仕様による工法は、従来の工法にあるデメリットを克服するなど、目覚ましい発展を遂げています。それぞれに特徴がある、各社が提案している工法をまとめてみました。
番外編|木造住宅の工法が
多様化!
その他の工法まとめ
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先細りしていく住宅市場において、工務店・住宅会社が利益を確保するためには、何を武器に自社の強みを打ち出していくのか、他社とどう差別化していくのかを明確にし、施主にアピールすることが重要です。ここでは、工務店が加盟できる耐震性に優れた工法を提供している会社の中から、加盟店数が多かった支持されている3社を紹介します。