完成見学会の目的は、完成した住宅を公開し、来場者が設計や施工技術・住み心地を直接体験することにあります。自社の技術力やデザイン性をアピールする場であり、他社との差別化ができる場です。
建築を検討している方にとっては、居住空間をイメージしやすくなり、家づくりの参考に役立つ場となります。一方、住宅会社にとっては、信頼やブランドイメージを向上させ、新規顧客の獲得や契約促進につながる営業活動の一環です。
完成見学会は、モデルハウスや一般住宅の完成後に一定期間一般公開し、来場者が内部を自由に見学できる形式で実施するのがスタンダード。施主の要望によっては来場者数を限定したり、施主自らが立ち会ったりすることもあります。事前にチラシやWEBサイト、SNSを活用して告知し、予約制または自由参加型の形態で開催されます。当日はスタッフが案内役として住宅の特徴やこだわりを説明し、来場者からの質問にも対応。必要に応じて、商談スペースを設けることがあります。
完成見学会は、工務店が顧客と接触する貴重な機会となります。実際に建てた住宅を見てもらうことで、施工品質を直接アピールする場として活用できます。
完成見学会を開くには、自社の持ち物件以外は施主の協力が必要です。完成したばかりの住宅に人を入れることに抵抗を感じる施主もいるため、協力を得るのが難しい場合があります。また、集客のためには広告や宣伝が必要で、これに伴う広告宣伝費が発生するのもデメリットといえるでしょう。
完成見学会で自社を知ってもらい、商談にまでつなげることが目標です。そのためには、来場者にできるだけ長く滞在してもらう工夫が欠かせません。家具や設備など住空間を整え、その家での生活を具体的にイメージできるようにすると、滞在時間が長くなり自社を効果的にアピールできます。
小さな子ども連れで来場する人も多いため、ゆっくり見学してもらえるようにキッズスペースの確保は重要です。子どもが飽きずに過ごせるよう、おもちゃやDVDを用意すると良いでしょう。また、専任のスタッフを配置し、細かく目を配ることが大切です。落ち着いて内覧できる環境を整えることで、次回のアポイントにつながります。
家を購入する際には、お金に関する話題が出ることもあります。他者の視線を気にすることなく打ち合わせを進められるよう、プライバシーに配慮したスペースを設けましょう。
完成見学会は、来場者が家づくりをイメージしやすくなり、顧客と接触する機会が増えるなど、工務店にとってさまざまなメリットがあります。
開催する際は十分な受け入れ体制を整え、多くの人にゆっくりと見学してもらえる完成見学会を開催しましょう。
先細りしていく住宅市場において、工務店・住宅会社が利益を確保するためには、何を武器に自社の強みを打ち出していくのか、他社とどう差別化していくのかを明確にし、施主にアピールすることが重要です。ここでは、工務店が加盟できる耐震性に優れた工法を提供している会社の中から、加盟店数が多かった支持されている3社を紹介します。