工務店業界は「クレーム産業」と呼ばれることもあるほど、クレームが多く発生する業界として知られています。クレームが多いと1つ1つ対応するのが大変になるものですが、クレーム対応は工務店経営の安定に重要なポイントです。ここではクレーム対応が重要な理由と対応する際のポイントを紹介します。
クレームと聞くと、マイナスのイメージがあるでしょう。しかし工務店はどれだけ丁寧に対応をしていても、扱っているサービスが高額なのでクレームが多くなりがちです。
クレームがある=お客様との関係を修復するチャンスだと考えましょう。しっかりと対応し、お客様にとって納得できる状態に導ければ、信頼につながってより良い関係性を築けるようになるはずです。
お客様にも、さまざまな人がいます。同じ対応をしていても、クレームにつながる場合とつながらない場合があるでしょう。クレームを受けたときこそ、従業員の接客スキルを身につけられるチャンスだと思うと、クレームに対するいやな気持ちは軽減するはずです。いろいろなお客様がいる中で、何を大事にするべきか、どう対応すると話がまとまるのかなど、工務店としても経験を増やせるとポジティブに考えましょう。
クレームには、さまざまな内容があります。従業員の対応への不満、商品の不備など、どんなことでクレームが発生しているのかをきちんと見極めましょう。中には、とにかく文句をつけて金品を受け取りたいだけの「クレーマー」と呼ばれる人もいます。何が目的なのか、何が問題なっているのかを見分ける判断力が必要です。
クレームの正しい対応方法は、以下の順序です。
クレームが発生した場合、まずはクレームの連絡をする手間がかかっていることを謝罪するところから始めましょう。最初の段階ではクレームの内容がはっきりとしていないため、クレームの内容についての謝罪は避けるのが無難です。その後、話を聞いてお客様の心情を理解し、クレームの内容が正しいのかを調査します。状況が確認出来たら、問題を解決する方法を社内で協議し、お客様へ提示しましょう。最後は改めて謝罪し、貴重な意見をいただけたことに対する感謝も忘れずに伝えてください。
上記の流れを間違えてしまうと、お客様の心情を逆なでしたり、対応への不満が募ったりして更なる大きな問題になりかねません。正しいクレームの対処法を従業員に周知して、統一した対応を心がけてください。マニュアルにする、1人だけで対応せず周りの協力を仰ぐなど、ルールを決めましょう。
住宅・リフォーム分野は、法制度や公的ガイドラインに沿った説明と記録が重要です。新築の構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分は、引渡しから10年間の責任が課されています。範囲を正しく伝え、記録を残しましょう。
また、2020年の民法改正で、従来の「瑕疵担保責任」は契約不適合責任に整理され、契約と異なる内容がある場合の是正や代金減額・損害賠償などの枠組みが明確になりました。契約書・見積書・仕様書の整合性と説明記録が、紛争予防の第一歩です。
訪問販売型のリフォームでは特定商取引法のルール(クーリング・オフ等)が関係します。勧誘・契約の適正化や相談窓口の周知を社内ルールに組み込み、違反疑義への申出制度・相談窓口も案内できるようにしておきましょう。
苦情対応の国際規格ISO 10002(JIS Q 10002)は、受付〜是正〜再発防止までの一連の流れ、迅速な受領通知、原因分析、継続改善を求めています。自社の「標準対応フロー」を作る際の参照に有効です。
悪質勧誘の疑い・契約可否の判断に迷う場合は、消費者ホットライン「188」(最寄りの消費生活センター案内)や住まいるダイヤル(住宅リフォーム・紛争処理支援センター)を併記しておくと、顧客の安心感が高まり、相互の負担を軽減できます。
工務店に対するクレームは、お客様からの貴重な意見をもらう良いチャンスです。クレームに誠実に対応したことで、お客様からの信頼が高まり、新たな顧客の紹介につながる可能性もあります。クレーム産業といわれているから仕方がない、とりあえず謝ればよい、という対処法や考え方は、お客様のさらなる不満を招くでしょう。まずはお客様1人1人の話を聞き、誠実に向き合いましょう。


先細りしていく住宅市場において、工務店・住宅会社が利益を確保するためには、何を武器に自社の強みを打ち出していくのか、他社とどう差別化していくのかを明確にし、施主にアピールすることが重要です。ここでは、工務店が加盟できる耐震性に優れた工法を提供している会社の中から、加盟店数が多かった支持されている3社を紹介します。