株式会社原工務店は、山口県防府市に本社を構えています。オリジナル接合金物を用いた、木造住宅の欠点を補う工法を展開している点が特徴です。この記事では、株式会社原工務店の工法や特徴を解説しています。
株式会社原工務店は、ハラテック工法を展開する事業者です。ハラテック工法は「モノコック構造」、オリジナル接合金物「HARATECH21」、「高性能フェノールフォーム断熱材」、構造用パネル一体ベタ基礎、基礎断熱を組み合わせた工法といえるでしょう。木造住宅の良い面を活かしつつ、欠点を補うことを目指しています。
ハラテック工法の要となるのがオリジナル接合金物「HARATECH21」です。3種類の金物本体・2種類の引き寄せ金具・3種類の取り付け部品で構成されます。大きな特徴といえるのが、部材を組み合わせてから引き寄せ金具で締め付けることです。これにより、部材同士の密着・緊結を実現しています。接合部の断面欠損が少なくなる点も特徴です。公式サイトによると、せん断強度は在来工法の約2.0~2.5倍とされています。また、シンプルな構造にしているため、短い期間で熟練度を高めやすい、組み立てにかかる時間を短縮しやすいなども期待できます。
汎用性の高さも「HARATECH21」の魅力といえるでしょう。小規模住宅はもちろん大規模建築物にも使用できます。在来工法の主要接合部分であればほぼすべてに使用できる点も見逃せません。
接合金物を用いるうえで気になるのが、その強度と耐食性能です。「HARATECH21」は鉄よりも硬度衝撃に強く錆びにくいダクタイル鋳鉄を用いています。製造は、トヨタ自動車グループのアイシン精機株式会社が担当しています。製品をロットナンバーで管理し、製造工場や製造時期を確認できるようにしている点もポイントです。
新築住宅着工の減少、大工の職人不足、施主が求めるニーズの細分化など、今後の住宅業界は激しい市場変化が予測されます。このような市場変化に柔軟に対応し、淘汰される時代を生き抜くには他社と差別化を図り、自社が「どのような戦略をとっていくのか」を明確化させることが重要です。そこで、各金物メーカーが提供している金物を使用し、どんな付加価値を顧客に提供できるのか調査!おすすめの金物メーカーをご紹介します。
株式会社原工務店は、1968年に個人事業者として誕生しました。1968年に有限会社化、1990年に株式会社化を達成しています。「HARATECH21」を開発したのは、株式会社となってから6年後の1996年です。翌年の1997年から全国の住宅メーカーに「HARATECH21」の販売を開始しています。ちなみに、「HARATECH21」の特許を取得したのは2005年です。株式会社原工務店は、「HARATECH21」などを展開する創業50年以上の工務店です(2022年11月時点)。
株式会社原工務店は、注文住宅の設計・施工・管理、リフォーム事業、接合金物「HARATECH21」の販売などに加え、システム建築も取り扱っています。システム建築は、工場・倉庫・事務所などの建物に適した「無柱空間」「低コスト・短納期」「自由設計」などを特徴とする工法です(株式会社原工務店はビルダー加盟店としてシステム建築を提供)。さまざまな工法に対応している点も、株式会社原工務店の特徴といえるでしょう。
株式会社原工務店はフリーダイヤルなどで問い合わせを受け付けています。「HARATECH21」のコストなどについては別途見積もりが必要です。住宅を見学したい場合は、山口県下松市、山口県山口市の住宅展示場を活用できます。
先細りしていく住宅市場において、工務店・住宅会社が利益を確保するためには、何を武器に自社の強みを打ち出していくのか、他社とどう差別化していくのかを明確にし、施主にアピールすることが重要です。ここでは、工務店が加盟できる耐震性に優れた工法を提供している会社の中から、加盟店数が多かった支持されている3社を紹介します。