利益率とは、売上高に対して利益額が占める割合のことで、「利益率(%)=利益額÷売上高×100(%)」の計算式で求められます。ここでは工務店の利益率や利益率を上げるためのポイントを解説します。
工務店経営の平均利益率は25%前後です。利益率が高ければ高いほど企業は儲かるため、利益率は経営状況を判断するために重要な指標の一つといえます。工務店の利益は売上から外注費や材料代などの原価を引いた残りです。
利益率が20%以下になると純利益がほとんどなくなるため、厳しい状況となります。 またリフォーム中心の工務店の場合、適正な利益率は30%前後とされます。リフォーム工事は新築住宅と比較して原価が低いことが理由の一つです。
ただし小規模工事が多いために職人へ支払う施工費が高くなったり、社内経費が新築に比べて多くかかったりするため、利益率は高くとも純利益が低くなりやすい特徴があります。リフォーム中心の工務店では、特別な理由がない限りは利益率30%前後を確保する必要があるでしょう。リフォーム工事の多くが小規模工事で、1件当たりの経費が通常より多くなるためです。
工務店経営の利益率を上げるためのポイントをいくつか紹介します。利益率を課題としている会社はぜひ以下のポイントをチェックしてみてください。
販売単価を上げ、売上高を増やすことで利益率を高めることができます。売上高は単価×個数で決まるため、販売単価を上げることで利益率を改善することが可能です。
ただし安易に単価を上げるのみでは顧客離れを招いてしまうため、過去の受注実績や現在の実績、顧客のニーズ、競合店の価格調査なども踏まえて判断しましょう。
売上から工事原価を差し引いた残りが利益となるため、工事原価を見直すことで利益率を改善することが可能です。工事原価とは、材料費や労務費、外注費、経費などの工事に係る原価のこと。工事原価を見直す具体的な方法としては、工事に必要な資料をできるだけ安く仕入れる、外注作業を少なくして外注費を抑える、中間業者が少ない仕入れルートを構築するなどが挙げられます。
工事原価を見直すときに気を付けたいのが、原価を意識しすぎるあまり工事の品質低下を招いてしまうことです。品質を維持しながら工事原価を見直すことを意識しましょう。
固定費を減らすことで利益率の改善を図れます。固定費には人件費や光熱費、消耗品費などさまざまな費用項目があります。1か月あたりの削減額は小さくとも年単位で見ると大きな違いがあるため、一度見直す価値はあるでしょう。
具体的な方法としては、工事監理の電子化、共有化、書類のペーパーレス化、使用していない機材の処分、宣伝広告費の削減などがあります。固定費を安易に削減すると従業員のモチベーション低下や離職、工事品質の低下を招くため、必要な固定費と不要な固定費をきちんと見分けて判断しましょう。
利益率は「粗利率」「営業利益率」「純利益率」など複数があり、リフォーム実務ではまず工事原価を差し引いた粗利率の管理が起点になります(粗利率=(売上−原価)÷売上×100)。
工事規模や商材で変動しますが、以下は相場の目安です。自社の原価構造や商圏に合わせ、案件別の最低許容粗利率(フロア)を設定します。
※目安は自社の販管費比率・発注形態・地域相場で大きく異なります。自社の必要粗利率=販管費率+目標営業利益率を基準に設定しましょう。
原価70・売価100(粗利30%)の案件で5%値引きすると、売価95・粗利25となり、粗利額は約17%減。低粗利案件ほどダメージが相対的に大きくなります。
住宅設備・建材は相次いで価格改定が公表されています。見積では有効期限の短縮やスライド条項の明記など、前提条件の更新が不可欠です。
受注後は、材料費・外注費・機材リース・現場経費・予備費を含む実行予算を編成し、「見積→実行→実績」の三段管理で原価差異(予算超過)を即時検知します。
以下のKPIを案件・月次でモニタリングし、乖離が出たら即是正します。
見積段階での漏れ・ブレを抑え、粗利率を構造的に守ります。
前提:売上300万円、材料120万円、外注70万円、労務・現場経費15万円。
工務店経営の平均利益率は25%前後です。利益率が20%以下になると純利益がほとんどなくなってしまうため、改善が必要となります。工務店の利益率を上げるためには、販売単価を上げたり工事原価を見直したり、固定費を減らしたりなどの対策が有効です。


先細りしていく住宅市場において、工務店・住宅会社が利益を確保するためには、何を武器に自社の強みを打ち出していくのか、他社とどう差別化していくのかを明確にし、施主にアピールすることが重要です。ここでは、工務店が加盟できる耐震性に優れた工法を提供している会社の中から、加盟店数が多かった支持されている3社を紹介します。