工務店によるキャンペーン開催の大きなメリットは、新規顧客を獲得できる良いきっかけになる点です。キャンペーン開催時は、普段は工務店のサービスを利用しない新規顧客を獲得するチャンスになり得ます。キャンペーンで割引や特典付きのサービスを提供することで、今までは工務店に興味がなかった人、他の工務店での家づくりを検討している人から興味・関心を持ってもらえるでしょう。
キャンペーン開催で、既存顧客にももう一度サービスを利用してもらう働きかけができます。リピーター向けの割引やメンテナンスサービスなど、既存顧客にとって価値の高いサービスを提供してリピートしてもらうチャンスを作りましょう。
また既存顧客へのリピート推進キャンペーンで紹介にもつなげられるため、新規顧客が見つけられる可能性も高まります。
キャンペーン開催によって新規・既存ともに顧客が増加すると、工務店が対応できるキャパシティを超える可能性があります。すると、件数をこなさなくてはならなくなり、サービス・工事の品質が低下する恐れがあるでしょう。質の良いサービスや工事が提供できなくなると、工務店の評判が落ちる可能性があるため、注意が必要です。
キャンペーンの開催を頻繁に行ってしまうと、顧客がキャンペーンを目当てにして通常時には契約を結んでくれなくなる恐れがあります。その結果、キャンペーンありきの営業・キャンペーンに依存した経営体制になるリスクがあるでしょう。通常価格での提供が難しくなれば、工務店の利益も大きく減少し、安定した経営からは遠のいてしまいます。
キャンペーン開催には、広告費・割引提供・運営コストなどを含め、多くの出費を伴います。予算を超えてしまうと、工務店の利益を圧迫しかねません。費用対効果をしっかりと確認しながら、適した範囲内での実施を心がけましょう。事前にキャンペーンにかかるコストと期待できる収益をシミュレーションしておくことをおすすめします。
キャンペーンの実施期間やタイミングを誤ってしまうと、需要のピークを逃す恐れがあります。せっかくキャンペーンをしても人が集まらないと、出費ばかりがかさんで赤字になってしまうでしょう。特に、断熱リフォームや春の新生活に向けた新築キャンペーンなどは、時期が大切です。需要の高まる時期を見極め、顧客が興味を持つシーズンにキャンペーンを行いましょう。
デメリットでも紹介したように、キャンペーンで依頼が増加したことによるキャパオーバーは、工務店の評判を落とす原因になりかねません。工務店が質を落とさずにサービスを提供できるように、急激な顧客増加は避けましょう。顧客対応のスタッフや施工チームの増員・業務プロセスの効率化などを図り、対応できるキャパを増やしておくなど、対策が必要です。
キャンペーン開催にて収集した顧客情報は、大事な個人情報です。プライバシーの保護やセキュリティに配慮して管理しましょう。個人情報の漏洩や本来の目的とは異なる利用は、工務店の評判を大きく下げてしまいます。
個人情報保護法に基づいたデータ管理体制を整えて、セキュリティ対策を徹底しましょう。
工務店によるキャンペーン開催では、新規顧客を呼び込んだり既存顧客のリピートを促したりできます。ただし、キャンペーンで顧客が増加したことによる品質の低下やキャンペーンありきの営業になってしまうことは、工務店にとってプラスにはなりません。
コストや見込める利益、そして安定した品質が保てるかどうかを考えながらキャンペーン開催を検討しましょう。
先細りしていく住宅市場において、工務店・住宅会社が利益を確保するためには、何を武器に自社の強みを打ち出していくのか、他社とどう差別化していくのかを明確にし、施主にアピールすることが重要です。ここでは、工務店が加盟できる耐震性に優れた工法を提供している会社の中から、加盟店数が多かった支持されている3社を紹介します。