駐車場部分が建物の一部に組み込まれた、コの字型の間取りになるビルトインガレージは、耐震等級3の取得が難しいと言われています。建物の中に組み込むとなると、その分の空間と出入り口を確保しなければいけないからです。
特に狭小地のビルトインガレージ付き3階建ての場合では、間口も狭く細長い建物になるので、壁量が少なくなりがちです。また、2階建てよりも風に弱く揺れやすいといった点も不安視されています。3階建て住居は、建築基準法で構造計算の提出が義務づけているほどですから、ビルトインガレージの設計には、十分に考えた設計が必要となります。
とはいえ、最近の木造3階建ては設計ルールも浸透し、施工不良や施工ミスの心配もなくなってきています。設計図面通りにつくらないことも多々あった初期のころに比べて格段に進歩しているのです。各社の研究・開発からも、ビルトインガレージでも耐震等級3の取得が可能な工法が考えられており、懸念されている耐震性もカバーされています。
重量鉄骨造のように柱と梁が強固に接合されているラーメン構造による工法。構造躯体には、強度があり品質もしっかりしている構造用集成材を使用しています。高耐力壁と特殊なSE金物・Sボルトを接合部に使うことで、筋交い以外の構造躯体で家を支えることを可能にし、高い耐震性を確保しています。
柱や壁の数を抑えることができるので、柱を取り払った広いビルトインガレージが設計できます。また、2台並列のビルトインガレージも可能にしています。
耐力壁を必要としない、柱と梁だけの骨組みで構造を作るラーメン構造。従来の木造住宅で使われる柱よりも、より太い規格外の柱を使用しています。
また、オリジナルの金物「H-edge(ヘッジ金物)」で基礎・柱・梁の接合部を固く固定し、構造強度を高めています。そのため、2台や3台の駐車が可能なガレージでも柱なしで作れます。
その他、木造では難しい大きなガラス窓でショールームのようにしたり、1階はすべてガレージにすることも可能です。
先細りしていく住宅市場において、工務店・住宅会社が利益を確保するためには、何を武器に自社の強みを打ち出していくのか、他社とどう差別化していくのかを明確にし、施主にアピールすることが重要です。ここでは、工務店が加盟できる耐震性に優れた工法を提供している会社の中から、加盟店数が多かった支持されている3社を紹介します。