ボランタリーチェーンとは、共通の目的を持つ複数の加盟店が協力して本部を設立・運営する組織を指します。工務店においては、資材や設備、その他の商品に関する取引や戦略の構築を本部が担います。しかし、各加盟店の運営は独立しているのが特徴です。共通の目的を持つ仲間が集まり、情報を共有し助け合う関係をボランタリーチェーンといいます。
ボランタリーチェーンと比較されることが多いフランチャイズチェーンには運営本部があり、その組織に加盟店として契約する仕組みです。仕入れや経営理念などは、本部が一括して主導します。
ボランタリーチェーンのように自由な経営は難しいため、自社に適した仕組みを検討することが重要です。
資材や設備の仕入れを本部が担当するため、加盟店が増えるほど仕入れ時のスケールメリットが生じ、コストを抑えやすくなります。
仕入れコストを抑えられる一方で、フランチャイズのような本部の規制が少ないため、加盟店ごとに独自の運営が可能です。
ボランタリーチェーンでは自由な経営が可能ですが、その一方で自社の課題や問題は自力で対応する必要があります。また、フランチャイズのようにブランド力に依存する経営ではないため、ブランドの知名度が十分でない場合は運営努力も必要になります。
工務店がボランタリーチェーンに加盟する際は、契約条件を十分に確認することが重要です。契約内容やシステムが不明確な場合や、フランチャイズシステムと同様にメリットとデメリットが共存する契約内容はよくあるので、書面にある内容をしっかりと理解したうえでの契約が大切なプロセスです。
仮に内容が不明確なまま契約書に署名・捺印すると、後から異議を申し立てても認められない場合があります。契約前に内容をしっかりと確認しておきましょう。
経営において重要なのは『誠実さ』を保つことです。ボランタリーチェーンの工務店を募集する際に、「儲かる」という表現を多用している場合には注意が必要です。ビジネスにおいて、確実に利益が得られるものは存在しません。
安易な言葉に騙されず、誠実な事業者であるかどうかを見極めましょう。
ボランタリーチェーンは、フランチャイズチェーンと異なり、加盟店ごとに自由な経営が可能です。自由な経営が可能である一方、自社の経営力が問われる点を理解しておく必要があります。
また、契約時には誠実な事業者であるかを見極め、その趣旨に賛同できて内容にも納得のいくボランタリーチェーンを選ぶことが重要です。
先細りしていく住宅市場において、工務店・住宅会社が利益を確保するためには、何を武器に自社の強みを打ち出していくのか、他社とどう差別化していくのかを明確にし、施主にアピールすることが重要です。ここでは、工務店が加盟できる耐震性に優れた工法を提供している会社の中から、加盟店数が多かった支持されている3社を紹介します。